研究活動トピックス
【保有特許のご紹介】糖尿病に伴うサルコペニアに対する再生医療からのアプローチ
歯学部
人口構成の高齢化が進む日本では、高齢者の加齢に伴う筋肉の減退症状であるサルコペニアの予防・改善が急務となっており、様々な取り組みが試みられています。
本学歯学部内科学講座の成瀬桂子教授らは、糖尿病によるサルコペニアに対して、歯髄幹細胞およびその培養上清(上澄み液)が、筋肉の増強等に顕著な改善効果があることを発見し、この成果を特許出願し、令和4年に特許登録されました。
投与対象の筋肉自体が増強されるという点で、従来技術とは一線を画す成果です。
【特許技術のポイント】
✔ 歯髄幹細胞または培養上清を有効成分とする新規組成物
✔ 糖尿病関連サルコペニアに有効(血糖コントロールと筋力増強を両立)
✔ 筋束サイズの増大、筋力向上、筋形成因子の発現増強、筋萎縮遺伝子の発現抑制を確認
✔ 局所注射、非経口・経口製剤化にも対応可能
✔ 安全性に配慮した無血清培養技術も対応
【特許権について】
発明の名称 | 筋肉量減少又は筋力低下を改善するための組成物及びその利用 |
特許番号 | 特許7083141号(特許証) |
特許権者 | 学校法人愛知学院 |
発明者 | 成瀬桂子(本学歯学部内科学講座 教授)他3名 |
【競争的資金(科研費)の獲得】
成瀬教授は、この特許技術に関連する研究テーマで2025年度科学研究費助成事業(科研費)に応募し、採択されました。
この助成により、歯髄幹細胞移植による筋肉増強の機序(メカニズム)の解明、全身への波及効果の解明などに取り組むこととしています。
助成金名 | 科学研究費助成事業(科研費) 基盤研究(C) |
研究課題 | 糖尿病によるサルコペニアに対する歯髄幹細胞移植療法と糖尿病合併症への波及効果 |
採択金額 | 4,680千円(直接経費3,600千円、間接経費1,080千円) |
研究期間 | 2025年度~2027年度 |
課題詳細 | https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25K13076/ |
【共同研究・ライセンス等に関するお問い合わせ】
愛知学院大学 研究推進・社会連携部 研究推進・社会連携課
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