人文・社会
意味論・語用論・統語論を主なフィールドとし、近年では構文文法の理論を援用して構文の史的発達について研究を進めている

前田 満
MAEDA Mitsuru
- 職位
- 教授
- 所属
- 文学部 英語英米文化学科
- 分野
-
人文・社会
- キーワード
- 文法化,構文化,通時的構文研究
英語の様々な構文の起源と発達のプロセスを構文文法 (Construction Grammar) の理論およびコーパスを用いて分析します。これらの研究を通じて、私独自の構文化モデルの構築を行っています。現在研究対象としているのは、脱落 (dropping) あるいは融合 (fusion) を伴ういくつかの構文の通時的発達です。さらに扱う構文の範囲を広げ、「虫食い構文」と呼ぶ ‘What if …?’ のような不規則な脱落部をもつ一群の構文についても調査に着手し、不規則な脱落が生じた理由を脱落および機能的制約という観点から説明しようと試みています。また、謎とされる脱従属化 (insubordination) という現象をとりあげ、最新の構文化モデルを用いて分析を進めています。さらに「外適応」(exaptation) と呼ばれる現象についても考察を進めています。また、近年は、ゲシュタルト心理学の知見をもとに、構文的意味のゲシュタルト性という観点から、構文の形式変化および解釈の特異性について説明する試みを進めています。
特許・著書・論文情報
『語用論』(英潮社,2007年)
『 文法化と構文化』(ひつじ書房,2013年)
『 日英語の文法化と構文化』(ひつじ書房,2015 年)
『構文発達のダイナミズム』 (開拓社,2025年)
『文法化と文法変化』 (開拓社,2026年刊行予定)
『意味論』(分担執筆、朝倉書店,2012年)
『言語変化―動機とメカニズム―』(分担執筆,開拓社,2013年)
『史的構文研究』(博士論文,2016年)
『語はなぜ多義になるのか』(分担執筆,朝倉書店,2017年)
『 英語学が語るもの』(分担執筆,くろしお出版,2018年)
『言語の本質を共時的・通時的に探る』(分担執筆,開拓社,2022年)
『コーパスからわかる言語変化・変異と言語理論3』(分担執筆,開拓社,2022年)
その他、論文多数 (https://agur1.acoffice.biz/aiguhp/KgApp/k03/resid/S000256)。
アピールポイント(長所・差別化ポイント)
独自の構文化モデルを提案し、それに基づき、過去には説明困難とされてきた様々な現象を独自のスタイルで分析しています。
得意な技術・提供できる技術
言語の数量分析
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