ライフサイエンス
歯周病の新たな診断・治療戦略につながる細菌分類技術
長谷川 義明
HASEGAWA Yoshiaki
- 職位
- 教授
- 所属
- 歯学部 微生物学講座
- 分野
-
ライフサイエンス
- キーワード
- 歯周病,Porphyromonas gingivalis,線毛
- 研究室
- http://www.dent.aichi-gakuin.ac.jp/course/%e5%be%ae%e7%94%9f%e7%89%a9%e5%ad%a6%e8%ac%9b%e5%ba%a7/
- 研究メンバー
- 西川 清、内記 良一
当研究室では、歯周病を引き起こす細菌 Porphyromonas gingivalis が持つ付着因子 Mfa1線毛 に着目し、その遺伝子型を分類する新しい手法を開発しています。本手法では、Mfa1線毛の構造の違いを含む多様な遺伝子型を特定し、それぞれの遺伝子型と 病原性との関連性 を明らかにすることを目指しています。従来にないこの分類技術を確立することで、より精度の高い歯周病の診断が可能になり、患者ごとのリスク評価や治療方針の決定に貢献 できると考えています。さらに、歯周病と全身疾患との関連が注目される中、本研究は医療・ヘルスケア分野において新たな予防・治療戦略の開発につながる可能性があります。
特許・著書・論文情報
Structural and antigenic characterization of a novel genotype of Mfa1 fimbriae in Porphyromonas gingivalis
Fujimoto M, Naiki Y, Sakae K, Iwase T, Miwa N, Nagano K, Nawa H, Hasegawa Y. J Oral Microbiol. 2023 May 21;15(1):2215551.
Porphyromonas gingivalis FimA and Mfa1 fimbriae: Current insights on localization, function, biogenesis, and genotype
Hasegawa Y, Nagano K. Jpn Dent Sci Rev. 2021 Nov;57:190-200.
Diversity analysis of genes encoding Mfa1 fimbrial components in Porphyromonas gingivalis strains
Sakae K, Nagano K, Furuhashi M, Hasegawa Y. PLoS One. 2021 Jul 26;16(7):e0255111.
Purification of Native Mfa1 Fimbriae from Porphyromonas gingivalis
Hasegawa Y, Nagano K, Murakami Y, Lamont RJ. Methods Mol Biol. 2021;2210:75-86.
アピールポイント（長所・差別化ポイント）
この研究の特徴は、P. gingivalisが持つMfa1線毛の遺伝子型を新たに分類し、その構造の違いと病原性の関連を明らかにするという、従来にはないアプローチを採用している点です。これにより、より精度の高い歯周病の診断が可能となり、患者ごとのリスク評価や治療方針の決定に貢献できると考えられます。さらに、歯周病と全身疾患の関連が注目される中、本研究は医療・ヘルスケア分野における新たな予防・治療戦略の開発につながる可能性を秘めています。これらの成果は、診断・治療技術の向上を目指す企業との連携を通じ、新たな技術開発や製品化の可能性を広げるものです。
得意な技術・提供できる技術
P. gingivalisのMfa1線毛を基盤とした遺伝子型分類技術
必要な技術・希望する連携
新規診断キットの開発やMfa1線毛を標的とした歯周病治療薬・予防薬の共同研究
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