人文・社会
(1)比喩について
(2)和歌について

多門 靖容
TAMON Yasunori
- 職位
- 教授
- 所属
- 文学部 日本文化学科
- 分野
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人文・社会
- キーワード
- 比喩,和歌
(1)は言語的な機構の問題、(2)はその機構から生み出された作品の問題ですが、どちらのテーマも日本語表現について、豊かで楽しい知見をもたらしてくれます。(1)については比喩の言語的機構はもちろん、現代語の興味深い用例の観察や、日本語における比喩の表現史の観察まで、幅広いトピックで研究しています。(2)については歌のスリルとサスペンスがどのような仕組みによって生み出されるかを研究しています。その際、書かれた歌を全体として一挙に見るのではなく、音声情報が時系的にもたらされるという、歌本来の享受のあり方を重視し、これに基づく分析を行っています。この観点からすると、「序詞」や「掛詞」といった、国語教育内で扱われると古くさく感じる技巧が、にわかに生き生きとした相貌をあらわします。
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特許・著書・論文情報
多門靖容(2014)『比喩論』風間書房
多門靖容(2006)『比喩表現論』風間書房
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アピールポイント(長所・差別化ポイント)
比喩の研究は単なる言語技法の探求ではなく、人間の認知(=事物の捉え方)に関わる重要なトピックです。和歌は日本文化の基層をなすものですが、書かれたテキストという面からの分析でなく、音声情報の時系的累積という観点から見ると、本当に面白いものです。アピールポイントは、面白さ、です。
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