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  1. 環境・農学

  2. 人文・社会

  3. その他

流通小売業におけるエコブランドの発展

松本 力也

MATSUMOTO Rikiya

職位
教授
所属
商学部 商学科
分野
  1. 環境・農学

  2. 人文・社会

  3. その他

キーワード
環境マーケティング,製品戦略,ブランド戦略
リサーチマップ
https://researchmap.jp/read0109091
業績プロ
https://agur1.acoffice.biz/aiguhp/KgApp/k03/resid/S000505

私は「流通小売業におけるエコブランドの発展」について研究しています。流通小売業は地域で根を下ろしてその地域の中で持続可能な発展を模索します。それを支えるのが製品になります。確かに毎週末値引き製品を提供すればそれだけお客さんが集まるでしょう。しかし今のお客さんは単なる値引きだけではお店に行かなくなっているという現象が見られます。例えばイオン(株)は、低価格で環境にやさしいプライベートブランド商品である「トップバリュー」を販売しています。昔はイオンに買い物に来る人は、そのほとんどが価格をシグナルとして来店していました。この結果、別にイオンじゃなくても他に行っても同じか、とお客様は思うようになったのです。ここで危機感を抱いたイオンは、自社の社是・社訓をヒントに「地域にとって役に立つことをしよう」と思い立つに至りました。それは低価格で環境にやさしいプライベートブランド商品を製品化し販売することです。当初はこれでもお客様は買ってくださるのか心配でしたが、結果的に大変お客様にご愛顧いただくようになりました。なぜなら買い物をしながら環境貢献もできるということがお客様の琴線に触れたからです。イオンで買い物をすれば安く済むし、それが環境に貢献することにもなるというわけです。そして当初はメインブランドひとつだったのが時間の経過とともに複数のサブブランドへと製品カテゴリーを広げていくことになりました。このように流通小売業にとってエコブランドを手にすることは、地域の中で持続可能な発展をする上で必要不可欠なカギとなっています。

アピールポイント(長所・差別化ポイント)

アピールポイントは、「売れる仕組み」と「売れ続ける仕組み」を一挙両得で勉強できる点です。具体的には、環境という視点から製品とブランドをひとつにとらえているところです。講義では便宜上「製品戦略論」と「ブランド論」と分けて行っています。しかし1年間通して両者を通読してもらえれば、製品は売れる仕組みを作ること、ブランドは売れ続ける仕組みを作ること、そしてそれらを合わせてマーケティングの一部を構成していることが分かります。このように特に環境という視点で流通小売業や地域、そして製品やブランドを見ていくとどれもひとつのものとして浮き彫りになっていくことが分かります。

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