ライフサイエンス
自然科学一般
言語支援アプリケーションソフト「KOTOREHA」を用いた包括的言語治療技法の確立

辰巳 寛
TATSUMI Hiroshi
- 職位
- 教授
- 所属
- 健康科学部 健康科学科
- 分野
-
ライフサイエンス
自然科学一般
- キーワード
- コミュニケーション障害,支援,吃音(流暢性障害),失語症,認知症
- 研究メンバー
- 勝野 由大(名古屋市立大学みらい光生病院)
言語機能支援アプリケーションKOTOREHA(以下KOTOREHA)は、Surface(WindowsOS)で起動する言語治療に特化したアプリケーションソフトです。画面には、発話のモデル口型動画(発話速度の調整可)、絵カード、文字刺激が同時に複数回反復提示され、使用者の発話状況も同時に録画する機能を備えています。また、画面上の太鼓を叩いてリズムを取りながら発話することも可能です。
本ソフトには、約4000語以上の単語や句・文章が搭載されており、口型動画・音声・絵カードを同時に刺激することで、実践的な言語トレーニングが行えます。時間や場所を問わず、自宅などでの自主的な言語訓練にも活用でき、コミュニケーション機能の向上を促すことが期待されます。
当研究室では、発達障害のコミュニケーション障害(吃音・流暢性障害を含む)や後天性言語障害(失語症や構音障害など)に対するKOTOREHAの臨床的有効性について、包括的な研究を進めています。
https://kotoreha-st.com/


特許・著書・論文情報
Katsuno, Y., Ueki, Y., Ito, K., Murakami, S., Aoyama, K., Oishi, N., … & Tatsumi, H. (2022). Effects of a new speech support application on intensive speech therapy and changes in functional brain connectivity in patients with post-stroke aphasia. Frontiers in Human Neuroscience, 16, 870733.
アピールポイント(長所・差別化ポイント)
コミュニケーション障害は「家族の病」とも比喩されるほどに、当事者だけでなく、その家族や関係者をも巻き込む大きな問題であり、QOLに深刻な影響を及ぼします。KOTOREHAが有する各種のICT機能は、コミュニケーション障害児者の自立支援の有力な手段として注目されています。
得意な技術・提供できる技術
吃音(流暢性障害)や失語症、構音障害、認知症等に対するコミュニケーション・サポートとケア・マネジメント
必要な技術・希望する連携
医療機関のみならず、放課後等デイサービスや介護保険施設等における臨床サービスの展開と臨床データの共有
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